フューチャーセンター(Future Center)とは、多様な人たちが集まり複雑化したテーマ(課題)について「未来志向」、「未来の価値の創造」といった視点から議論する「対話の場」のことを指します。岐阜大学ではこのような地域との対話を創発するためのフューチャーセンターや多様な人との交流ができる空間を構築・運営し、地域との「協学」を推進します。
①地域との対話を通して地域が直面している複雑・広範化した課題の解決に向けて取り組みます。
②フューチャーセンターを活用し、社会貢献に取り組みます。
・産業への貢献:研究主体から学生・生涯教育を含めた地域課題解決を目指します。
・地域政策への貢献:地域課題を浮き彫りにし、地域と協学しながら解決するという循環を創出します。
・地域教育と文化への貢献:地域をめぐる「学び」の仕組みを作り、地域住民が自らの地域課題に即して行政と協働して解決し得るよう支援します。
「ゼロカーボンシティ宣言」・輪之内町の未来と自分たちで出来ることを考えよう
令和6年11月8日(金)に輪之内町役場・輪之内中学校との共同開催で、ぎふフューチャーセンターを実施しました。対象は輪之内中学校1年生の計93名で、生徒たちは「環境学習」の一環として、事前に環境やカーボン・ニュートラルなどについて学び、ぎふフューチャーセンターに参加しました。
はじめに輪之内町役場の職員から「ゼロカーボンシティ宣言をした輪之内町の取り組み」について情報提供があり、自然の豊かさと住みやすさが共存した持続可能なまちづくりに向けた輪之内町の方針や取り組みについて学びました。その後、生徒たちは「ゼロカーボンシティ宣言」に関わる身近なことや自分たちでできることについて、グループワークを通して考えました。そして、最後に脱炭素社会の実現を目指して個人で取り組む目標を考え、発表し合いました。生徒からは、「節電をする」、「近いところは歩く」などの目標が発表されました。フューチャーセンターに参加してから2週間、各自で掲げた目標を生活の中で実践し、後日、中学校の授業で発表することとなりました。
輪之内中学校の生徒の皆さんがそれぞれ掲げた目標に継続して取り組み、脱炭素社会の実現に向けた学びを深めることを期待しています。
担当者の感想(輪之内町立輪之内中学校 教諭)
本校の1年生は、「総合的な学習の時間」に環境をテーマに学習をしています。自分で調べたり、宿泊研修で学んだり、役場の方からの話を聞いたりしたことを通して「自分自身ができること」を発表します。今回、フューチャーセンターで「ゼロカーボンシティ宣言」の実現に向けて自分ができる取り組みを考えました。事後アンケートでは、自分が取り組んだ活動をこれからの生活でも意識して環境のために続けていきたいという声が多数あり、自分たちの行動が環境のためになっているということに気づくことができたと思います。
楽しく知って広めよう!始めないともったいない!?家庭でできる省エネ行動
2024年11月24日(日)、岐阜大学地域協学センターと輪之内町の共催でぎふフューチャーセンターを輪之内町文化会館にて開催しました。
今回は「楽しく知って広めよう!始めないともったいない!?家庭でできる省エネ行動」をテーマに、輪之内町民8人と岐阜大学生13人が参加しました。前半は輪之内町がゼロカーボンシティ宣言をするに至った社会的背景について、地域協学センター伊藤浩二助教よりミニレクチャーを行い、脱炭素社会づくりの重要性について理解を深めました。その後、環境省が提供するWEBアプリ「うちエコ診断」を使った各家庭の省エネ診断を体験しました。
後半はグループごとに周りに広めたいECO行動とその行動が広がらない原因について意見を出し合い、最後に人々が進んで行動を起こしやすくするための、行動科学の知見を活用した働きかけ手法の一つである「ナッジ」(「そっと後押しする」の意味)のアイデアを出し合い、最後に全体共有しました。各グループからは、お風呂を家族で効率的に入るためのアイデア「お風呂でタイムアタック!」、シャワーの節水を呼び掛けるためのシャワーヘッドから小銭が出るイラストなど、ユニークで人の心を動かすナッジが提案されました。
参加者アンケートでは「学生や町民の方など幅広い年齢層でグループワークでき、とても楽しかった。自分だけでは気づかなかった発見もあり、勉強になった」、「ナッジが重要な取組だと知っていたが、具体的なナッジ案を考える機会はこれまで無かったので、大変有意義な時間で勉強になった」といった前向きな回答が多くありました。
岐阜大学は今後も引き続き、脱炭素社会の実現に向けた人材育成に取り組んでいきます。
担当者の感想(輪之内町住民環境課)
町民や大学生といった生活者の視点で、脱炭素につながる行動について楽しく学ぶ機会を設けていただきました。「うちエコ診断」WEBアプリを使って、実際に私たちが暮らしの中でできる脱炭素行動を知ったり、省エネ行動を促すためのナッジを考えたり、一人一人が「ゼロカーボンシティ」を目指して具体的に取り組むための活動に繋がったと思います。特に、町民と大学生が一緒に考えて意見を交わせたことにより、より深い内容となりました。
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