羽島市立足近小学校の放課後子ども教室へ学生ボランティアを派遣しました

 令和5年12月7日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センター事業の一つである学生ボランティアマッチング機能を活用し、岐阜大学の学生ボランティア(地域科学部2年生3名)が羽島市立足近小学校の放課後子ども教室に参加しました。今回の子どもの参加数は12名で、地域の有志ボランティアからなる支援員4名、講師役の足近グラウンドゴルフクラブの方々6名とともに活動を行いました。

 足近小学校の放課後子ども教室では、地域の有志ボランティアが支援員となり、小学校3年生を対象に、軽スポーツや伝統文化などの体験活動を実施しています。

 今回の放課後子ども教室では、グラウンドゴルフ体験をした後、自主学習に取り組みました。体験の際は、足近グラウンドゴルフクラブの方々が講師役となり、子どもたちとふれあいながらグラウンドゴルフを楽しみました。学生ボランティアは子どもたちと一緒に体験しながら、子どもたちがルールを守りながら活動を楽しめるよう支援しました。また、自主学習の際には、宿題に取り組む子どもたちを見守り、集中して学習に取り組めるよう必要に応じた援助を行いました。

 参加した学生ボランティアは、「支援員の声掛けや指導も、子どもたちの意欲が出るように工夫されており、子どもたちに嫌そうな顔をする子はおらず、みんな楽しく活動ができていました」、「支援員の励ましや誉め言葉があったことで子どもたちは自分に自信を持て、楽しくプレーをできたのだと思います」、「どんなに小さいことでも褒めることで子どもたちのやる気や参加しようという気持ちを高めたり、他にも、全体に声をかけるときは、大きな声でゆっくり、はっきりと聞こえやすいように声掛けをしていたが、子ども達が宿題をしているようなときには、寄り添って、そっと声掛けをするように、その場その場での対応が実践されており、子どもたちの立場に寄り添って考えることは大切だと実感した」と、支援員の子どもに対する声かけに工夫を感じ、支援のあり方について学んでいました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、引き続き学生ボランティアによる支援を促す取り組みを進めていきます。

1207 足近小学校

羽島市立正木小学校の放課後子ども教室へ学生ボランティアを派遣しました

 令和5年12月6日(水)に、ぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである学生ボランティアマッチング機能を活用し、岐阜大学の学生ボランティア(工学部1年生1名、社会システム経営学環2年生1名、教育学部3年生1名)が羽島市立正木小学校の放課後子ども教室「まさきっずクラブ」に参加しました。今回の子どもの参加数は13名で、地域の有志ボランティアからなる支援員4名、ボッチャの外部講師2名とともに活動を行いました。

 放課後子ども教室「まさきっずクラブ」では、地域の有志ボランティアが支援員となり、小学校2年生を対象に、軽スポーツや伝統文化などの体験活動を実施しています。

 この日のまさきっずクラブでは、宿題などに取り組む自主学習の後、ボッチャ体験を実施しました。学生ボランティアらは、自主学習の際には、問題が分からず困っていないか、勉強にきちんと取り組めているか等、声掛けが必要な場面を常に意識して見回り、ボッチャ体験の際には、「頑張れ!」、「すごい、上手!」等と声を掛け、子どもたちにとってより楽しい体験となるように働きかけました。

 参加した3名の学生ボランティアは、子どもに対する支援員の働きかけを見ることで、地域学校協働活動において地域と子どもを結びつける支援員のあり方について学びを得ていました。ある学生ボランティアは、「体育館への移動時、体育館を使えるようになるまで時間がかかり、児童が廊下で待機する場面があった。その際、支援員の方はじゃんけん大会を始めた。児童は喜んでそれに参加していた。そして、数回行ったのち、最後のじゃんけんは言葉を発さずに行おうと促し、児童が静かになったままの状態で体育館へと向かわせていた」、「子どもたちを退屈させないよう、かつ、叱って従わせるのではなく、楽しく静まらせようという、優しさに溢れた行動だと思った」と支援員の配慮と行動から学んでいました。また、他の学生ボランティアは、「この教室のような、家族以外の大人や地域の人々と触れ合える場所は、普段の学校生活でも家庭でもない社会教育の場として重要な役割を果たしていると感じた」と地域学校協働活動のもつ意義を体感していました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、引き続き学生ボランティアによる支援を促す取り組みを進めていきます。

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令和5年度第4回地域学校協働活動推進員等育成研修を実施しました

 令和5年11月30日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センターの人材育成事業のひとつである「地域学校協働活動推進員等育成研修」を実施しました。総まとめとなる今回は、岐阜大学全学共通教育棟教室を会場として、対面で実施しました。
 
 ぎふ地域学校協働活動センターは、地域・自治体・学校における「地域学校協働活動」を支援・促進し、子どもたちの成長を地域全体で支えるとともに、活動を通じて地域の活性化を図ることを目的に、岐阜県と岐阜大学の共同で設置されました。同センターは、①人材育成・確保、②調査研究、③普及促進を行っており、今回の育成研修は①人材育成・確保に関する取り組みです。

 受講者は、現在、県内各地域において、社会教育行政、公民館等の施設、学校、地域団体等で活躍する人々で、様々な課題意識をもって参加されていました。今年度は83名の受講申込がありました。

 はじめに、岐阜大学教育学部准教授 板倉憲政氏から「現代の子どもの特徴と関わり方」と題して、現代の子どもたちについて考えていくために、子どもの自殺、虐待、薬物等の依存や自傷行為の実態、その背後にある心の傷や不安・苦悩、孤立・孤独などについての情報提供と、その知識を踏まえてどのように子どもたちと関わっていくことができるかについて、体験的なワークも交えながら分かりやすくご講義をいただきました。質疑応答では、「気になる子どもに出会ったとき、どのように対応したらよいか」という質問に対し、板倉氏から「最初の対応として必要なものは、必ずしも専門家による対応ではない。一緒にいてあげる、話を聞いてあげるだけで、「困っている」と言う声を引き出せることがある」と回答がありました。

 その後、第1回から今回までの研修を振り返り、地域学校協働活動の可能性を探りながら、受講生間での情報交換を図るためのグループワークを実施しました。グループでの話し合いにおいては、どのように子どもたちを核とした地域を実現し、盛り上げていくか、また地域活動へ関わる人を増やしていくか、といったことが話し合われていました。

 今後、育成研修を終えた受講生がその学びを活かしながら地域学校協働活動推進員等としてそれぞれの地域で活躍されることを期待しています。 

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下呂市まちづくり講演会にて市町村支援プログラムを実施しました

 令和5年11月22日(水)に、ぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである市町村支援プログラムに基づき、下呂市まちづくり講演会へ講師派遣を行いました。

 本講演会は市民に向け、コミュニティースクールや地域学校協働活動の地域における役割や目的を周知し、地域が一体となって取り組む意識の向上を図ることを目的として実施されました。参加者は、学校運営協議会や学校の関係者、地域学校協働活動推進員、民生委員や自治会役員、市職員等、計56名でした。

 講師である一般社団法人とちぎ市民協働研究会代表理事 廣瀬隆人氏からは、「地域の子どもたちは、地域で育てる~子どもを核とした、地域のつながりづくり~」と題し、“子どもを核とした地域づくり”の実現に向けた講演がありました。廣瀬氏からは、「新しいことを始めなくとも、今取り組んでいることに心と思いを込めて大事に継続していくこと」、「今あることに変化を加えながら残していくこと」の重要さについて、実例や体験談を交えながら力強く語られました。

 参加者は、講師の言葉をメモしたり、発言に対して反応したりするなど熱心に聴講していました。参加後の感想のなかには、「先進的な取り組みではなく、その地にあった取り組みがきっとあるはずと思いました。それが何なのか見つからなくて、過疎化が進んでどうしたらよいのか…と、さみしい気持ちになっていましたが、まずは身近な人とつながることから始めようと思いました。少し、明るい気持ちになりました」という前向きな意見もあり、本講演会を通して、参加者の方々の意識改革や、当事者意識の向上にもつながったのではないかと考えられます。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、次年度以降も当プログラム等を活用し、様々な活動に取り組んでいく予定です。

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飛騨市の研修会にて市町村支援プログラムを実施しました

 令和5年11月14日(火)にぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである市町村支援プログラムを活用し、飛騨市教育委員会事務局生涯学習課が主催した研修会へ講師派遣を行いました。本研修会は、地域学校協働活動を進めるにあたっての課題解決や、今後の活動の充実を図ることを目的に実施されたもので、地域学校協働活動推進員、学校長、教育関係者の計13名が参加しました。

 今回の研修会は講演と座談会の2部構成とし、講師は中津川市で地域学校協働活動において統括コーディネーターを務める林 茂富氏でした。はじめに林氏より『主体的で対話的なコーディネーターを目指して』と題した講演があり、その後林氏を交えた座談会にて、市内各地域の実践を通して浮かび上がってきた課題を踏まえながら、実際的な地域学校協働活動の取り組み方や活動のあり方等について意見交換を行いました。

 参加した推進員からは、「中津川市の事例を参考に自分が所属する協働本部でも活動として取り入れてみたい」、「統括コーディネーターという役割がどのように活用されているかを知ることが出来た」といった声が聞かれました。また、座談会ではそれぞれの地区での取り組み方などについても意見交換が行われ、推進員同士もお互いの活動を知る良い機会となりました。

 地域特性として、飛騨市は教育委員会が主となり7校区が並行して協働本部を設置している一方、中津川市ではそれぞれの校区で別々に発足し活動を広げている、という相違点があります。こうした経緯の違いから地域としての理解や認識、協力体制といった状況が異なっており、全ての課題に対する解決策・改善策を見いだすことは困難でしたが、他市の事例の取り組み方を参考にして、学校とのかかわり方などについて理解を深めるきっかけとなりました。

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各務原市立蘇原中学校「蘇中塾」において学生ボランティアによる学習支援を実施しました

 令和5年11月8日(水)に、ぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである学生ボランティアマッチング機能を活用し、岐阜大学の学生ボランティア3名(地域科学部2年生2名、工学部1年生1名)が各務原市立蘇原中学校「蘇中塾」にて学習支援を実施しました。

 蘇原中学校では、放課後に「個性の伸長・自己決定力・コミュニケーション力等の育成」を目的として、様々な講座を中学生に提供する「アフタースクール」を実施しており、「蘇中塾」は、その一講座です。「蘇中塾」は、学習において分からないことがある、困っているという中学生を対象に、基礎基本の問題から発展的な問題まで丁寧に教える場です。学生ボランティアは中学生とひとつのテーブルを囲み、中学生の質問に答えたり、つまづきに対してヒントを与えたりしながら学習を支援しました。

 参加した学生ボランティアは、「生徒ひとりひとりの学習の進度や理解度は異なるため、生徒個人に合わせた支援体制をとる必要があると感じた」、「生徒とのコミュニケーションにおいては最初にいかに緊張を和らげることができるのかが鍵を握ってくるのだと思った」、「参加者の不安感を取り除き、積極的になれるよう自信を持たせる仕掛けやコミュニケーションの方法をとることが、支援員に必要なスキルであると感じた」と支援のあり方についてそれぞれの感想をもっていました。また、中学生がタブレット端末にある学習教材に取り組んでいたことに対し、「私自身、タブレットがどのような学習ツールであるか知らず、戸惑ってしまった」と、支援員が中学生の学習ツールに適応し理解を深める必要性を感じていました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、引き続き学生ボランティアによる支援を促していく取り組みを進めていきます。

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令和5年度第3回地域学校協働活動推進員等育成研修(全4回)を実施しました

 令和5年10月5日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センターの人材育成事業のひとつである「第3回地域学校協働活動推進員等育成研修」(以下、「育成研修」)を実施しました。県内各地域の社会教育行政、公民館等の施設、学校、地域団体等で活躍しながら推進員をめざす83名がオンラインで受講しました。

 はじめに、白川村教育委員会事務局社会教育主事の新谷さゆり氏から「地域学校協働活動の企画・立案 〜はじまりは願いの共有から〜」と題した講演がありました。新谷氏は、白川村のコミュニティスクールにおける活動事例をもとに、活動の企画立案にあたって学校・家庭・地域で共通した願いをもつことによって、互いに当事者意識をもち、主体的な関わりを実現できると話されました。

 その後、参加者をグループに分け、各地における実践の状況や課題について意見交換する時間を設けました。ここでは、それぞれの地域における事例や、各参加者の立場からの思いなどが交わされました。

 最後の質疑応答では、参加者から新谷氏へ、活動に向けた予算確保や講師探しといった活動の基礎に関する質問や、熟議の場におけるファシリテートの方法、学校と地域住民の結び方といった推進員としての働きかけに関する質問など、さまざまな問いかけがありました。

 受講者からは、「具体例にそったお話で、自分の地域ではどうか、自分ならどうかと置き換えて考えながらお話を聞くことができた」、「「大人が主体性をもって活動に取り組むことの重要さが理解できた。そうした大人の姿が子どもの心を成長させるように思う」、「共通の願いをもつために、活動のスタートから考え直していきたい」といった感想が寄せられました。

 次回の育成研修は令和5年11月30日(木)に岐阜大学において実施します。受講者がこれまでの研修で学んだことを生かし、より一層、それぞれの地域でご活躍いただけることを期待しています。

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全国国立大学生涯学習系センター研究協議会の第45 回研究フォーラムにおいて、益川地域協学センター長・教授が、「岐阜大学地域協学センターの取組」を報告しました

 令和5年9月28日(木)に、本学も加盟する全国国立大学生涯学習系センター研究協議会の第45 回研究フォーラムが開催され(於:和歌山大学 オンライン)、益川浩一岐阜大学地域協学センター長・教授が地域協学センターの取組について報告しました。

 今年度の研究会は、テーマを「地域と大学-新たな価値を共創するこれからの大学を考える-」と題して行われました。

 まず、文部科学省総合教育政策局地域学習推進長から、テーマに関わる話題提供がなされました。その後、和歌山大学、鹿児島大学の事例に続いて、益川センター長から、「岐阜大学地域協学センターの取組」と題して、地域・自治体・地元産業界・金融機関・市民活動団体等の多様な地域のアクターとの連携・協働による次世代地域リーダー育成プログラム、地域志向学研究、ぎふフューチャーセンター、ぎふ地域学校協働活動センター、岐阜大学・十六銀行産学連携プロジェクト・くるるセミナー、高大連携事等の取組が説明されました。

 その後の質疑応答では、地域を巻き込んだ大学の将来像が議論されるべき時代に、大学は知(地)の拠点として、リカレント教育をはじめ、多様な年代層を迎え入れたり、生涯学習と大学を繋いで、地域の人材養成をいかに進めるのか等について討議がなされ、生涯学習系センターの果たすべき役割の重要性を確認することができました。

美濃地区の「地域学校協働活動市町村ネットワーク構築会議」において講演会を実施しました

 令和5年9月6日(水)に関市役所で開催された「地域学校協働活動市町村ネットワーク構築会議」において、ぎふ地域学校協働活動センターの「市町村支援プログラム」による講演会を行いました。美濃地区(関市、美濃市、郡上市)の社会教育委員代表者・公民館関係代表者・各市社会教育担当者が参加しました。
 
 岐阜小学校学校運営協議会長の青山朋宏氏による講演では、ふるさと学習を基盤として学校・家庭・地域がどのように連携・協働して教育活動を推進しているのか、子ども達にどのような力をつけたいのか、そのために地域住民とともにどのような活動を行っているのか等について、具体例を交えた話がありました。

 参加者は、学校主導で地域資源や地域人材を活用することから始まったコミュニティ・スクールが地域コミュニティの核となるまでの展開や、かかわる全ての人が成長する地域の生涯学習の場・地域を創造する場へとどのように広げていったのかという事例を、講演を通して学びました。

 参加者からは、「学校運営協議会が公民館・自治会・青少年育成・スポーツ少年団・交通安全協会等のいろいろな団体の活動を繋ぐ役割をすることで、地域学校協働活動がより深まり、広がっていくことが素晴らしい。方向性をもって全体をリードするコーディネーターの存在が重要だと改めて感じた」といった声が聞かれました。

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池田町において地域学校協働活動に関する講演会を実施しました

 令和5年8月24日(金)に池田町中央公民館において池田町教育委員会社会教育課主催の研修会が開かれ、ぎふ地域学校協働活動センター事業の「市町村向け支援プログラム」による講演会が行われました。町内学校運営協議会の関係者や教育委員等が参加しました。

 講師は岐阜小学校学校運営協議会長の青山朋宏氏で、学校運営協議会の組織・構成員やコミュニティ・ルームの教室等について、青山氏の実践に基づいたお話がありました。質疑応答では、「ずいぶん長いことかかわってみえたと思うけれど、きっかけとなったことや途中の経過について教えてください」、「メンバーをどう集めたらよいのでしょうか」といった地域学校協働活動の実践につながる具体的な質問があり、参加者全体で地域学校協働活動について学びを深めることができました。

 「子どもたちの体験や経験を増やすために、その場で改善しながら実行することを大切にしている」という青山氏の地域学校協働活動に対する思いを聞くことは、参加者だけでなく、ぎふ地域学校協働活動センターにとっても活動の意義や可能性を考える機会となりました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、引き続き、地域学校協働本部の設置や協働活動の展開につながる伴走型の支援を行っていきます。

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