月別アーカイブ: 2023年9月

大学改革支援・学位授与機構主催の「大学等の質保証人材育成セミナー」に、益川地域協学センター長・教授、廣内准教授が登壇しました

 令和5年9月13日(水)に、大学改革支援・学位授与機構による大学等の質保証人材育成セミナー(申込者数384名)が開催され、益川浩一岐阜大学地域協学センター長・教授と廣内大輔岐阜大学教育推進・学生支援機構准教授(ネットワーク大学コンソーシアム岐阜幹事長)が登壇し、それぞれの取組について報告しました。
 このセミナーは、大学改革支援・学位授与機構が毎年度開催しているシリーズ「高等教育と生涯学習を横断する質保証」の一つ(Vol.5)で、今回はそのテーマを「大学を生涯学習の拠点とするには:地域連携と教育機関連携の実践例から」と題して行われました。
 まず益川センター長からは、「岐阜大学地域協学センターによる地域と連携した教育コンテンツ開発」というタイトルの下、地域協学センターが、岐阜県下の自治体や企業、金融機関等との密接な人的交流によって運営され、それが豊かな実りに繋がっていることが説明されました。併せて、本学と岐阜県とのコラボレーションによる特色ある実践例として、ぎふ地域学校協働活動センターの活動や金融機関との連携による「岐阜大学・十六銀行産学連携プロジェクト くるるセミナー」(シニア層の社会参画促進を目的とした生涯学習・リカレント教育セミナー)も紹介されました。
 次いで廣内幹事長は、本学も加盟するネットワーク大学コンソーシアム岐阜の幹事長および教育連携推進部会長としての立場で、「大学コンソーシアムを活用した地域連携型人材育成」というタイトルで、ネットワーク大学コンソーシアム岐阜が展開する3つの事業(学生向けの単位互換制度、FD/SDの共同開催、社会人向け公開講座)について発表しました。
 全体として、大学が今後、それぞれが立脚する地域社会において、社会貢献活動として実施してきた学習機会の提供を、いかにしてより改良させ、履修証明プログラムやマイクロクレデンシャルといった公的な枠組みに支えられた教育課程にまで発展させていくかという点に主眼が置かれたシンポジウムであり、益川、廣内の両教員からは、今後、社会教育士や県内の若手経営者の育成について、大学間連携をフルに活用した教育・学習プログラムとして作り上げていきたいという目標が披露されました。

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市町村支援プログラムとして関市武儀小学校において講演会を実施しました

 令和5年9月11日(月)に関市立武儀小学校にて、地域と学校が組織的につながることを目的に、「学ぼう・語ろう!武儀っ子を育むために!」と題した勉強会が開催されました。同会はぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである「市町村支援プログラム」を活用したもので、学校運営協議会メンバー、教員、学校ボランティア、市担当者等約20名が参加しました。

 講師として白川村教育委員会社会教育主事の新谷さゆり氏をお招きし、「学校・家庭・地域が共に育む担い手」というテーマでご講演をいただきました。新谷氏からは、具体的な事例をもとに、地域と学校がつながることはそれ自体が「目的」ではなく、あくまで将来の担い手を育むための「手段」であることが示され、取組みを円滑に進めるためには、地域と学校が「熟議」を重ね、共通の思いを確認することが重要であるとのお話がありました。その後、参加者が小グループに分かれ「武儀小でこんなことができたら素敵だな」ということを気軽に話し合いました。

 参加者からは、「二つの学校が統合した武儀小にとって、同じように統合した白川村の事例が参考になった」、「武儀小に既にある仕組みを活かした取り組みが何かできるのではないか」など活発な意見交流が行われました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、学校の統合による課題等を解決するために、今後も継続的に関わっていきたいと考えています。

0911関市 のコピー

令和5年度第2回地域学校協働活動推進員等育成研修(全4回)を実施しました

 令和5年8月31日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センターの人材育成事業の一つである「第2回地域学校協働活動推進員等育成研修」(以下、「育成研修」)を実施しました。県内各地域の社会教育行政、公民館等の施設、学校、地域団体等で活躍している83名が受講しました。

 はじめに、岐阜市立岐阜小学校学校運営協議会会長の青山朋宏氏からは「『ふるさと学習』を基盤に『学校・家庭・地域』が連携・協働した教育活動の推進」について、次に、高山市大八まちづくり協議会の山本真紀氏からは「WIN-WINでつながる子どもを核とした地域づくり~地域コーディネーターの役割を考える~」についての実践事例の紹介がありました。

 最後に、筑波大学准教授の上田孝典氏から「先進事例と推進員の使命や役割」について講話と講評をいただきました。

 受講者からは、「地域と家庭と学校が協働する取組で育まれる非認知能力から得る力は、人と人との絆を生み、大人同士の繋がりも増え、災害時等の地域の協力体制にもつながると思いました」、「地域にとって何が必要かを考え、子供が主体となるような内容を組む必要があると気付きました」といった感想が聞かれました。さらに、今後の活動に向けて、「新しいことを行うのではなく、今まであったもの、やった事、今やっているブラッシュアップをすることも大切だと感じました」、「地域住民とのつながりを深めながら、自分が楽しんで、子供たちと一緒に活動していきたいと思っています」といった前向きな感想がありました。

 次回の育成研修は令和5年10月5日(木)に実施します。受講者がこれまでの研修で学んだことを生かし、より一層、それぞれの地域でご活躍いただけることを期待しています。

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青山朋宏氏による実践事例紹介の様子

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山本真紀氏による実践事例紹介の様子

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上田孝典氏による講話・講評の様子

養老町社会教育委員会 第1回自主研修会にて支援プログラムを実施しました

 令和5年9月7日(木)に、養老町教育委員会生涯学習課主催の「養老町社会教育委員会 第1回自主研修会」にて、ぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである「市町村支援プログラム」を実施しました。参加者は、社会教育委員4名と地域の公民館長2名、養老町立広幡小学校教育支援コーディネーター1名の計7名でした。ぎふ地域学校協働活動センター員の後藤誠一(岐阜大学地域協学センター助教)による地域学校協働活動についての基礎的なレクチャーのあと、養老町教育委員会生涯学習課の細川誠氏から養老町の地域学校協働活動について情報提供があり、その後参加者全員で地域内にある取り組みを共有するワークを行いました。

 参加者からは、「地域学校協働活動というと見慣れない言葉だが、実はすでに地域で取り組まれていることがたくさんあるのだと確認できた」という声が聞かれた一方、「地域学校協働活動というものを地域で周知するにはどうしたらよいか」、「活動の後継者がおらず困っている」といった具体的な困りごとの声も寄せられました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、今後も養老町の方々と対話しながら、地域学校協働活動が持続的なかたちで促進されていくよう、伴走型の支援を行っていきます。

養老町研修

市町村支援プログラムとして「羽島郡地域学校協働活動研修会(岐南町・笠松町)」において講演会とワークショップを実施しました

 令和5年8月30日(水)に、ぎふ地域学校協働活動センター事業のひとつである市町村支援プログラムに基づき、岐南町中央公民館で開催された「令和5年度羽島郡地域学校協働活動研修会」に講師派遣を行いました。本研修会には、岐南町・笠松町の全8小中学校から、学校運営協議会委員や町内の教育委員、社会教育委員、地域学校協働活動推進員、社会教育士等の32名が参加しました。

 はじめに、講師である多治見市立根本小学校校長 横山美智代氏より、「学校運営協議会を活かした地域学校協働活動の推進」というテーマで講演がありました。その後、4~5名程度の小グループに分かれてグループワークを行い、横山氏による支援のもとで「熟議」を体験しました。参加者の感想を一部紹介します。

「法的な根拠や具体的な事例をお話いただき、コミュニティ・スクールや地域学校協働活動について、すっきり整理できた気がします。『熟議』を行うためのグループセッションの方法もよくわかりました」【学校運営協議会会長】

「私は地域の人間として学校運営協議会に参加しています。今後も地域とのつながりを大切にして、子どもたち、先生方、地域住民が自慢できる学校づくりに取り組んでいきたいと思います」【学校運営協議会委員】

「『熟議』を通して、目標・目的を共有することができることを学びました。子どもも大人も楽しみながら、子どもを真ん中にした地域と共にある学校づくりを、学校運営協議会を活かして進めていきたいという思いを強くしました」【小学校教頭】

「学校運営協議会において、共に育てたい子どもの姿について、改めて「熟議」してみたいと思いました。地域の方、保護者の思いを聞いて、どんなことができるのか考えたいと思いました」【小学校教頭】

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、次年度以降も当プログラム等を活用し、様々な活動に取り組んでいく予定です。


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講演の様子               ワークショップの様子

令和5年度学校教職員向け「コミュニティ・スクール 地域学校協働活動」研修会を実施しました

 令和5年8月3日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センターは、人材育成事業の一つである「教職員向けコミュニティ・スクール 地域学校協働活動研修」(以下、「教職員向け研修」)を実施しました。

 ぎふ地域学校協働活動センターは、地域・自治体・学校における「地域学校協働活動」を支援・促進し、子どもたちの成長を地域全体で支えるととともに、活動を通じて地域の活性化を図ることを目的に、平成31年4月に岐阜県と岐阜大学の共同で設置されました。同センターは、①人材育成・確保、②調査研究、③普及促進を行っており、今回の教職員向け研修は①人材育成・確保に関する取り組みです。

 今年度の教職員向け研修はオンラインで開催し、219名の受講がありました。受講者は、県内各地域の学校教職員、社会教育行政等で活躍している方々で、様々な課題意識をもって参加していました。

 はじめに、益川浩一センター長から教職員向け研修の目的や概要を説明しました。次に、文部科学省総合教育政策局地域学習推進課 地域学校協働推進室 室長補佐 齊藤 陽介 氏から、「地域とともにある学校づくり、学校を核とした地域づくりを目指して~コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進~」というテーマで講演がありました。講演では、先進的な多くの具体的事例を交えながら、学校運営協議会が想像する子どものあるべき姿を共有し、その姿を目指す目的や手段を明確にすることで、子どもたちの学びや生活をより豊かなものにすることができるなどの話がありました。

 講演後には、質疑応答や受講者同士のグループ交流を行いました。地域学校協働活動推進員を軸に学校と家庭と地域がネットワークをもつことで、ふるさと学習や不登校支援、働き方改革などにも協働活動の幅を広げられるなどの助言が行われるなど、有意義な学びの機会となりました。

 受講者の皆さんには、今回の研修で学んだことを生かし、社会に開かれた教育課程の実現に向けて、それぞれの学校で地域学校協働活動を推進されることを期待しています。


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教職員向け研修の様子