月別アーカイブ: 2023年10月

令和5年度第3回地域学校協働活動推進員等育成研修(全4回)を実施しました

 令和5年10月5日(木)に、ぎふ地域学校協働活動センターの人材育成事業のひとつである「第3回地域学校協働活動推進員等育成研修」(以下、「育成研修」)を実施しました。県内各地域の社会教育行政、公民館等の施設、学校、地域団体等で活躍しながら推進員をめざす83名がオンラインで受講しました。

 はじめに、白川村教育委員会事務局社会教育主事の新谷さゆり氏から「地域学校協働活動の企画・立案 〜はじまりは願いの共有から〜」と題した講演がありました。新谷氏は、白川村のコミュニティスクールにおける活動事例をもとに、活動の企画立案にあたって学校・家庭・地域で共通した願いをもつことによって、互いに当事者意識をもち、主体的な関わりを実現できると話されました。

 その後、参加者をグループに分け、各地における実践の状況や課題について意見交換する時間を設けました。ここでは、それぞれの地域における事例や、各参加者の立場からの思いなどが交わされました。

 最後の質疑応答では、参加者から新谷氏へ、活動に向けた予算確保や講師探しといった活動の基礎に関する質問や、熟議の場におけるファシリテートの方法、学校と地域住民の結び方といった推進員としての働きかけに関する質問など、さまざまな問いかけがありました。

 受講者からは、「具体例にそったお話で、自分の地域ではどうか、自分ならどうかと置き換えて考えながらお話を聞くことができた」、「「大人が主体性をもって活動に取り組むことの重要さが理解できた。そうした大人の姿が子どもの心を成長させるように思う」、「共通の願いをもつために、活動のスタートから考え直していきたい」といった感想が寄せられました。

 次回の育成研修は令和5年11月30日(木)に岐阜大学において実施します。受講者がこれまでの研修で学んだことを生かし、より一層、それぞれの地域でご活躍いただけることを期待しています。

image

全国国立大学生涯学習系センター研究協議会の第45 回研究フォーラムにおいて、益川地域協学センター長・教授が、「岐阜大学地域協学センターの取組」を報告しました

 令和5年9月28日(木)に、本学も加盟する全国国立大学生涯学習系センター研究協議会の第45 回研究フォーラムが開催され(於:和歌山大学 オンライン)、益川浩一岐阜大学地域協学センター長・教授が地域協学センターの取組について報告しました。

 今年度の研究会は、テーマを「地域と大学-新たな価値を共創するこれからの大学を考える-」と題して行われました。

 まず、文部科学省総合教育政策局地域学習推進長から、テーマに関わる話題提供がなされました。その後、和歌山大学、鹿児島大学の事例に続いて、益川センター長から、「岐阜大学地域協学センターの取組」と題して、地域・自治体・地元産業界・金融機関・市民活動団体等の多様な地域のアクターとの連携・協働による次世代地域リーダー育成プログラム、地域志向学研究、ぎふフューチャーセンター、ぎふ地域学校協働活動センター、岐阜大学・十六銀行産学連携プロジェクト・くるるセミナー、高大連携事等の取組が説明されました。

 その後の質疑応答では、地域を巻き込んだ大学の将来像が議論されるべき時代に、大学は知(地)の拠点として、リカレント教育をはじめ、多様な年代層を迎え入れたり、生涯学習と大学を繋いで、地域の人材養成をいかに進めるのか等について討議がなされ、生涯学習系センターの果たすべき役割の重要性を確認することができました。

美濃地区の「地域学校協働活動市町村ネットワーク構築会議」において講演会を実施しました

 令和5年9月6日(水)に関市役所で開催された「地域学校協働活動市町村ネットワーク構築会議」において、ぎふ地域学校協働活動センターの「市町村支援プログラム」による講演会を行いました。美濃地区(関市、美濃市、郡上市)の社会教育委員代表者・公民館関係代表者・各市社会教育担当者が参加しました。
 
 岐阜小学校学校運営協議会長の青山朋宏氏による講演では、ふるさと学習を基盤として学校・家庭・地域がどのように連携・協働して教育活動を推進しているのか、子ども達にどのような力をつけたいのか、そのために地域住民とともにどのような活動を行っているのか等について、具体例を交えた話がありました。

 参加者は、学校主導で地域資源や地域人材を活用することから始まったコミュニティ・スクールが地域コミュニティの核となるまでの展開や、かかわる全ての人が成長する地域の生涯学習の場・地域を創造する場へとどのように広げていったのかという事例を、講演を通して学びました。

 参加者からは、「学校運営協議会が公民館・自治会・青少年育成・スポーツ少年団・交通安全協会等のいろいろな団体の活動を繋ぐ役割をすることで、地域学校協働活動がより深まり、広がっていくことが素晴らしい。方向性をもって全体をリードするコーディネーターの存在が重要だと改めて感じた」といった声が聞かれました。

0906画像

池田町において地域学校協働活動に関する講演会を実施しました

 令和5年8月24日(金)に池田町中央公民館において池田町教育委員会社会教育課主催の研修会が開かれ、ぎふ地域学校協働活動センター事業の「市町村向け支援プログラム」による講演会が行われました。町内学校運営協議会の関係者や教育委員等が参加しました。

 講師は岐阜小学校学校運営協議会長の青山朋宏氏で、学校運営協議会の組織・構成員やコミュニティ・ルームの教室等について、青山氏の実践に基づいたお話がありました。質疑応答では、「ずいぶん長いことかかわってみえたと思うけれど、きっかけとなったことや途中の経過について教えてください」、「メンバーをどう集めたらよいのでしょうか」といった地域学校協働活動の実践につながる具体的な質問があり、参加者全体で地域学校協働活動について学びを深めることができました。

 「子どもたちの体験や経験を増やすために、その場で改善しながら実行することを大切にしている」という青山氏の地域学校協働活動に対する思いを聞くことは、参加者だけでなく、ぎふ地域学校協働活動センターにとっても活動の意義や可能性を考える機会となりました。

 ぎふ地域学校協働活動センターでは、引き続き、地域学校協働本部の設置や協働活動の展開につながる伴走型の支援を行っていきます。

0824画像

市町村支援プログラムとして瑞浪市社会教育委員を対象とした研修会を実施しました

 令和5年8月22日(火)、ぎふ地域学校協働活動センター事業の「市町村支援プログラム」を活用し、岐阜市立岐阜小学校を会場に瑞浪市社会教育委員を対象としたコミュニティ・スクールの視察・研修会が実施されました。

 今回の研修会は、今年度の瑞浪市社会教育委員会の研究テーマが「瑞浪市地域学校協働活動の推進について」であることから、会としてコミュニティ・スクール及び地域学校協働活動について理解を深めるために実施されました。

 はじめに、岐阜小学校の藤田忠久校長の案内で、コミュニティ・ルームや各教室を見学しました。同校のコミュニティ・ルームは、学校が休業日でも地域の方が自由に利用できます。また、学年2クラスの教室の間にスペースを設け、ふるさと学習等での講師の話を学年一緒に聞きやすくする工夫がなされているなど、コミュニティ・スクールとしての活動を前提とした校舎の造りになっていることがわかりました。校舎内の目につく場所に「ふるさと大好き」というキーワードが掲げられている点が印象的です。

 その後、岐阜小学校開校当初からコミュニティ・スクールに携わっている岐阜小学校学校運営協議会会長の青山朋宏氏より講話がありました。岐阜小学校コミュニティ・スクールの方針、組織、これまでの実践に関するお話や、これからの時代を生き抜くには、非認知能力の育成が重要であること、非認知能力は学校教育のみでは習得が難しく、地域の力が必要であるといったお話がありました。

 参加者は、視察と研修を通して岐阜小学校コミュニティ・スクールの取り組みを学ぶなかで、学校運営協議会構成員として保護者OBや複数の大学関係者が参加し熟議を重ねることにより、学校運営協議会の活動が充実していくという気づきを得られる機会となりました。

0822画像