令和6年9月17日(火)に、ぎふ地域学校協働活動センターの1年間の成果報告および学び合いの機会として「岐阜県地域学校協働活動フォーラム2024」をオンラインで実施しました。
ぎふ地域学校協働活動センターは、地域・自治体・学校における地域学校協働活動を支援・促進し、子どもたちの成長を地域全体で支えるとともに、活動を通じて地域の活性化を図ることを目的に、岐阜県と岐阜大学によって共同で設置されました。
同センターでは、下記3つの柱を中心に事業を実施しています。
1.人材育成・確保(市町村や社会教育関係団体と連携し、地域学校協働活動推進員(コーディネーター)などを育成する研修や、
学生ボランティアの育成・確保)
2.調査研究(市町村や社会教育関係団体と連携し、協働活動や家庭教育等の先進性・モデル性のある実践事例等の調査研究を実施し、
発表・報告)
3.普及促進(出前講義やワークショップ等でのファシリテーション)など市町村における推進体制づくりを支援するとともに、実践活動の
促進に向けた普及イベント等を開催)
「岐阜県地域学校協働活動フォーラム」は、地域学校協働活動関係者(社会教育委員、社会教育士、公民館職員、地域学校協働活動推進員、青少年育成関係者、まちづくり協議会関係者、地域づくり関係者等)、市町村等行政職員、学校関係者(教職員、学校運営協議会委員等)を対象に、地域学校協働活動にかかわる学術的知見や岐阜県内における実践の情報を共有する目的で行われています。
今年度は岐阜県内各地域において活躍している地域学校協働活動関係者、市町村等行政職員、社会教育行政職員、学校関係者を含む280名の参加者が集まりました。
フォーラムでは、大阪成蹊大学大学院/京都教育大学非常勤講師・元文部科学省CSマイスター西孝一郎氏から、「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進~こどものためにみんなでつなぐ地域とともにある学校~」と題した講演が行われました。西氏は、コミュニティ・スクールの目的や「地域とともにある学校」という概念を読み解きながら、学校支援ボランティアのような支援活動から地域と学校の協働活動とするには何が必要か、学校運営協議会の一体的な推進と関わらせて地域と学校双方をつなぐにはどうすればよいか、地域の未来を考える協働をどのように築くかといった内容について、「コミット」「熟議」といったキーワードを軸に、ご自身の経験と照らし合わせながら解説しました。
続いて、実践紹介として、岐阜市立芥見東小学校長 種田伸和氏と社会福祉協議会芥見東支部長・芥見東自治会連合会顧問 多田喜代則氏から「地域社会と学校との協働」と題した報告がありました。種田氏からは岐阜市立芥見東小学校における地域学校協働活動の概要や具体的な活動の状況、今後の展望などの説明がありました。また、多田氏からは活動に参加する住民の立場から、活動に対する思いや地域から見た活動の意義についてお話がありました。
講演・報告の後には、質疑応答の時間を設けました。地域と学校がつながる場の持ち方や規模、活動がパターン化し停滞している地域を活気づける方法、活動がもたらす子どもの反応など、さまざまな角度から地域学校協働活動に関する質問や、協働に関連した防犯対策や他の学内活動との調整といった具体的な課題についても質問がありました。
最後に、岐阜大学教授・ぎふ地域学校協働活動センター長の益川浩一がセンターの1年間の活動成果を報告し、フォーラム全体を総括して閉会しました。
ぎふ地域学校協働活動センターでは、今後もこのようなフォーラムや研修会等を開催し、地域学校協働活動の普及促進に努めていきます。

西氏による講演の様子