2024-09-02
令和6年度第2回地域学校協働活動推進員等育成研修(全4回)を実施しました
令和6年8月27日(火)に、ぎふ地域学校協働活動センターの人材育成事業の一つである「第2回地域学校協働活動推進員等育成研修」(以下、「育成研修」)をオンラインにて実施しました。県内各地域の社会教育行政、公民館等の施設、学校、地域団体等で活躍している55名が受講しました。
今回は、はじめに事例紹介として、岐阜市立岐阜小学校学校運営協議会会長の青山朋宏氏と高山市大八まちづくり協議会の山本真紀氏から講話をいただきました。
青山氏からは岐阜市立岐阜小学校における「ふるさと学習」を基盤とした学校・家庭・地域の協働による教育活動の実践について、山本氏からは「WIN-WINでつながる子どもを核とした地域づくり~地域コーディネーターの役割を考える~」と題し、高山市東山校区における多様な地域学校協働活動についてお話しいただきました。
その後、筑波大学准教授の上田孝典氏から「先進事例と推進員の使命や役割」について講評と講話をいただきました。
講評では、両事例が一般的な地域活動の担い手層である高齢世代のみならず、保護者などの現役世代を担い手として巻き込みながら実施している点に着目し、担い手という全国の地域に共通する課題を乗り越え、活動が地域に定着する段階へ到達しているというコメントをいただきました。つづく講話では、なぜ、今、社会に開かれた教育課程の実現が求められているかという問いを軸とし、学校と地域をめぐる議論のこれまでの経緯について、国や文部科学省の文書等をもとにたどりながら、協働が求められる背景や理由について詳細な説明がありました。その上で、学校と地域が互いを知り信頼しながら、WIN-WINの関係を意識して取り組んでいくことが持続的な連携につながっていくとお話しいただきました。
最後に、ブレイクアウトルーム機能を活用した参加者間での意見交換の時間を設けました。事例発表や講評を受けて各自の地域に照らし合わせたコメントが交わされ、各地区での活動の状況や課題などが共有されました。
それぞれの講話とブレイクアウトルームセッションの後に実施した質疑応答では、「活動に関わる地域住民や保護者をどのように集めているか」、「担い手の役職はずっと同じ人が担ってもよいのか、ローテーションさせるべきか」、「学校の授業時間を活用する際には、時間数や内容などどのように決めているか」、「子どもや大人が活動に対して主体的に取り組めるようにするコツは何か」といった実践的な方法に関する質問や、「実践が周辺地域の校区や学校に影響していることはあるか」、「どのように活動することで、地域の中のゆるやかなつながりを作れるのだろうか」といった活動外への波及効果を尋ねる質問等があり、講師―参加者間で活発な意見交換がなされました。
次回の育成研修は令和6年10月1日(火)に実施します。ぎふ地域学校協働活動センターでは、今後も研修事業等を通じ、地域学校協働活動にかかわる方々を対象とした学びや情報共有の場を提供していきます。
青山氏による事例紹介
山本氏による事例紹介
上田氏による講評と講話